Staffスタッフ紹介

スペシャル インタビューSpecial interview

フォーチュン事業統括本部 副参事
ブランディング担当 品質管理担当 齋藤

AI時代に「人間力」を信じる。
タロットアーツが描く、優しさの循環。

interview|2026.01

大嶌(代表取締役)×
齋藤(フォーチュン事業統括本部 副参事)

業界最大手のチャット占いに後発として参入しながらも、現在最大規模のシェアを誇るタロットアーツ。 AIの進化が目覚ましい現代において、なぜ同社は「人の心」にこだわり続けるのか。 代表の大嶌と、現場で占い師を支え続ける齋藤が、急成長の裏側にある「徹底的な寄り添い」と、AI時代における「人間力の価値」について語りました。

1. 業界での成長背景

~「半年で辞める」が常識だった。手探りでのスタート~

大嶌:これまでタロットアーツは大きく成長してきましたが、そこまでには結構長い道のりがありましたよね。 もともと文字数制のチャット占いで頑張ってきて、そこから業界最大手のプラットフォームに後発で参入した。他社が最前線で活躍している中で、うちは遅れて入っていったわけですが、今では最大規模のシェアを取れるまでになった。 これ、最初からうまくいったわけじゃなくて、様々な試行錯誤があったと思うんですが、当時はどんな感じでした?

齋藤:正直、その時は今ほど数字は意識していなかったんですね。とにかく「手をつけていないこと」がありすぎたので、それを一つずつやっていこうという感じでした。 そもそも当時は、「占い師さんの寿命はデビューから半年だ」って言われていた時代だったんですよ。

大嶌:ありましたね、そういう定説が。

齋藤:はい。でもそれは「一人でやったらそうかもしれないけど、一緒にやっていければ多分違うな」と何となく思っていて。それが本当にそうなのかを検証していこう、みたいな気持ちでやっていました。 当時は占い師さんが何に悩むかも分からなかったですし、「頑張りたい」って言ってデビューしたのに、なんで活動しなくなっちゃうのかも分からなかった。それを毎月の面談で話していく中で、「あ、こういうところでつまづくんだな」という知見をちょっとずつ溜めていって、研修や周知文を作って……というのを一個一個やっていって、今の形になっているのかなと思います。

大嶌:最初は最終的な売上しか分からなかったのが、システム面のバックアップで個々の活動状況がデータで追えるようになったのも大きかったですね。 業界内の情報交換も少ない中で、「何が基準か」も分からない。だから「今日よりも明日を良くしよう」と、常に改善、改善を繰り返してきた。特に齋藤さんが主導して「状況を良くしよう」という強い思いを持っていたのが、会社の成長に寄与したんじゃないかなと経営サイドからは見えていましたね。

2. 占い師へのサポート

~言葉と本音は違う。心の機微を見極める~

大嶌:占い師さんが「やりたい」と言って入ってきても、続けられなくて辞めてしまうことって結構あるじゃないですか。その時に「挫折しそうだな」とか思ったことはありますか?

齋藤:そうですね……なんかこう、「言っていることに一貫性がないように見えてしまう」時はありますね。 こちらはサポートしているのに、色々な理由で「もうやらない」と言われてしまう。でも、その理由に対して「こうすればできますよ」と提案しても、やっぱり煮え切らない反応だったりすると、「あ、本当の理由ってそこじゃないんだな」って思っていました。

大嶌:言葉と本音の違い、ですね。

齋藤:はい。そこをちゃんと引き出していかないといけないんだな、というのは思いました。

大嶌:仕事における葛藤とかはどうですか?

齋藤:「解決策」と「寄り添い」のバランスについては、葛藤を抱えたことがあります。 占い師の先生方から寄せられる相談って、実はパターンが似ていることが多いんです。だから聞いた瞬間に、私の中で「あ、それはこうすれば解決するな」って答えがすぐに浮かぶ。

大嶌:経験がある分、分かっちゃうわけですね。

齋藤:でも、それを論理的に伝えても、なぜか先生のお顔が晴れないことがあって。逆に、あえて解決策を言わずにただひたすら話を聞いただけで、「スッキリしました!」って感謝されることもあったり。 相手が今「答え」を求めているのか、それとも「共感」を求めているのか。その心の機微を見極める難しさというのは日々痛感していますし、そこがこの仕事の一番深い部分なのかなと思います。

3. AIとの共存

~「一週間眠れなかった」恐怖。それでも「人」が選ばれる理由~

大嶌:今の話題といえばAIですが、ChatGPTが出た時、経営サイドとしては大変期待もありつつ、9割ぐらいは不安でした。「チャット占いの仕事がAIに取って代わられて、マーケットが縮小するんじゃないか」って考えて、本当に一週間ぐらい眠れない夜を過ごしたんですよ(笑)。 実際に試してみたら結構上手に答えてくるし、「あ、これやばいな」と。現場としてはどう感じてますか?

齋藤:最初は「それっぽい答え」をくれるからそっちに流れるお客様もいるかなと思ったんですけど、数字を見てもさほど影響は出ていないですね。 AIって、昨日聞いたことと違うことを言ったり、指摘すると「申し訳ございません、こうでした」ってすぐ変えちゃうじゃないですか。その場当たり的な部分を感じてしまうと、やっぱり「人」に見てほしいよなと。

大嶌:「彼がどう思っているか」とか、相手の気持ちを知りたい需要が多いですからね。 特別な能力を持った人に見てもらいたいという本能的な欲求や、深い愛情、寄り添う姿勢といった「人間力」は、AIには真似しづらい。 今は多くの大手プラットフォームが「AIによる鑑定」を明確に禁止していますし、これからは、検索すれば出るような答えしか返せない占い師さんは淘汰されて、本当に愛情深く寄り添える占い師さんが残っていく時代になるんでしょうね。

齋藤:そう思います。

大嶌:一方で、齋藤さん自身は業務でAIをかなり活用していますが、最初からスムーズに使えました?

齋藤:いえ、私も最初はAIを敬遠していました。指示をしても、いかにも「機械が作りました」っていう、温度がない、血が通っていないものが出来上がってくるので、好きじゃなかったですし、自分でやったほうが早いと思っていました。 でも、ここ最近の進化は凄まじいですよね。こちらの指示の出し方ひとつで、一瞬でクオリティの高い仕事をしてくれる。今では用途に合わせて複数のAIを使い分けて、完全に「自分の右腕」として活用しています。

大嶌:AIを活用して「こんな利点もあった」ということはありますか?

齋藤:おまけとして嬉しかったのが「語彙力」ですね。私の頭にある「なんとなくこんな感じ」みたいな抽象的なイメージを、AIが具体的な言葉に変換して返してくれる。「なるほど、そのワードいいね!」って壁打ちをする中で、自分自身の語彙力もアップした気がします。

大嶌:AIを具体的にどう活かしているんですか?

齋藤:所属占い師さん向けの「講座運営」で活用しています。 例えば、先生方へのアンケート結果をAIに読み込ませて、「今、現場でリアルに求められている需要はなんなのか?」を分析させたり。その分析結果をもとに講座のテーマを決めて、さらにスライドの構成案まで作らせたりしています。

大嶌:企画から構成まで、一貫してAIを活用しているんですね。

齋藤:はい。今は、構成だけでなくスライドの生成そのものまでAIで完結できないか、試行錯誤している最中です。
こうして頼れる部分はAIに任せることで、占い師さんに提供できるサービスの質も格段に上がっていると実感しています。

4. 今後のビジョン

~自分の痛みもデータになる。「優しさの循環」を作りたい~

大嶌:齋藤さんは仕事で大変なことも多いと思いますが、「挫折」を感じたことはないんですか?

齋藤:実は私、「挫折」ってないんですよ(笑) もちろん嫌なことや理不尽なことはあります。でも、そういう時はそのドロドロした感情を全部書き出すんです。その上で、「今、こんなに辛い自分に対して、どんな言葉をかけられたら私は嬉しいだろう?」って考える時間を取ります。

大嶌:自分自身を客観視するんですね。

齋藤:はい。そうするとハッとする時があって。「きっと占いに来るお客様も、今まさにこういう気持ちなんだろうな」って。自分が傷つい た経験こそが、お客様や占い師さんの気持ちを理解するための、一番貴重なデータになると思うんです。 だから悩んだ時はチャンスなんですよね。「この時にどう言われたら気持ちが前を向くのかな」と知るための貴重な期間、という感じです。

大嶌:「転んでもただでは起きない」を実践しているわけですね。最後に、今後の展望を教えてください。

齋藤:テクノロジーがすごいスピードで進化している時代ですが、「人の心のぬくもりを届けられるのはやっぱり人しかいない」と思っています。 私たちが先生方の心に寄り添って、そこにぬくもりを感じてもらえたら、そのぬくもりは必ずその先にいるお客様に伝わっていく。自分が苦しい時に優しくされた経験がある先生こそ、今度は自分がお客様に対してもっと深く温かく寄り添えるようになっていく。
そういう「優しさの循環」の起点を、作りたいです。最新の技術をフル活用しつつ、その中心にいる「人間味あふれる占い師さん」を大切に育てていく。それがこれからのタロットアーツの使命だと思っています。

大嶌:ありがとうございます。僕たちの「優しさの循環」が、会社の成長だけでなく、業界全体の健全な発展にも繋がっていくと信じています。